好きだから、キライ。外国人が日本の生活で困っていること
日本語を話せても「漢字」が読めない

来日したころのマイクさんは、まだ日本語の読み書きが不得意で、日常会話ができるくらいの語学力だったそう。そのため、日本語表記のメニューしかないお店では、オーダーがとても大変だったと語ってくれました。
「入り口に写真付きのメニューを出しているお店があったので、当時、日本語が不得意だった僕でも注文できると思って入ってみた。でも席について渡されたメニューは日本語表記のみ。
しかも写真もなく、英語表記もないから、何を注文していいか分からず困ってた。そのときは隣に座っていた英語の話せる日本人に通訳してもらって、無事に注文できたからとても助かったよ!」

マイクさんが来日した2009年の訪日外客数は約678万人、2018年は約3,119万人ですから、9年間でおよそ5倍にも増加。いまではインバウンド対策として、多言語表記のメニューを常備しているお店も増えています。
しかしながら、外国人観光客が多く訪れるエリア以外のお店などでは、日本語表記のメニューだけで、写真がない場合も少なくありません。

そして来日してから数年経ち、日本語も上達してきたマイクさんは引越しを機に自動車を購入することに。しかし、そのときの登録手続きでまたしても日本語表記で困ってしまったのだとか。
「車を買って登録手続きをするときに、外国人用の英語マニュアルや記入シートがなくて、すごく時間がかかってしまった。書面は漢字ばっかりだから、誰か日本人の助けがなかったらできなかったと思う。難しい日本語もたくさんあったからね。
いくら日本語が話せても、漢字を読めない外国人は困ってしまう。だから、もっと日本語の勉強が必要だとそのとき思ったよ(笑)」
確かに普通自動車の新規登録手続きは、日本人でも大変だと思うことがありますよね。
必要書類を用意して、書類に記載し、申告を行う。これだけでもたくさんの工程が必要ですが、母国語以外の言語でそれらを行うとなると大変な時間がかかってしまいそうです。