極めてめずらしい遺構の露出展示も。静岡の新名所「静岡市歴史博物館」

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2023/12/02

絶景の展望ラウンジと静岡で人気が高いスペシャリティコーヒーのカフェ

3階にある「展望ラウンジ」からの眺めも必見です。目の前に、駿府城の再建された東御門と巽櫓(たつみやぐら)が見えるのに加え、晴れた日には富士山をきれいに望むことができます。

展望ラウンジから見える駿府城巽櫓(左)と富士山(右奥)image by:シカマアキ

回廊となっている展示ラウンジの窓ガラスには、実は特殊なフィルムが貼ってあります。

見る角度によって透明から曇りガラスになり、ガラスの向こうにある巽櫓が自然と目に入るような構造となっています。

博物館1階のミュージアムショップ・カフェ。入場無料 image by:シカマアキ

1階にあるミュージアムショップでは、博物館の公式ガイドブックや図録、オリジナルのポストカード、トートバッグなどのグッズを販売。

併設されるカフェは、静岡市などで人気の珈琲焙煎工房「hug coffee」。

窓越しに駿府城の巽櫓を眺めながら日替わりコーヒーや静岡茶を使ったラテなどを味わいつつ、休憩できるおすすめスポットです。

博物館にあるショップらしくデザインのセンスあふれるグッズを販売 image by:シカマアキ

駿府城公園には当時をしのばせるスポットが点在

駿府城は、天正13年(1585年)から徳川家康が築城し、現在の駿府城公園にあたる二ノ丸まで造られたというのが通説です。その後、慶長12年(1607年)に全国の諸大名を動員し、三ノ丸まで拡張されました。

駿府城の天守台発掘調査現場見学ゾーン。それぞれの時代ごとに色が異なるポールが置いてある image by:シカマアキ

天下人となった徳川家康が居城した駿府城の城下町は、江戸と上方(京・大坂)と並ぶ繁栄ぶりをみせました。

駿府城公園には、2016年から6年間発掘調査が行われた天守台遺構をはじめ、二ノ丸への主要な出入り口だった東御門(1989年復元)、全国的にめずらしいL字型の平面構図をした巽櫓(1996年復元)など、見どころが点在しています。


ちなみに、駿府城跡天守台発掘調査現場は、入場無料で見学することができます。

  • 天守台発掘調査現場見学ゾーン・発掘情報館きゃっしる
  • 入場料:無料
  • 休館日:年末年始(12月29日〜1月3日まで)
  • 開館時間:9:00〜16:30(最終入場16:00)
  • 公式サイト

静岡と徳川家の縁は深い。近世~近現代史も網羅する充実の展示

静岡市中心部の駿府城エリアにあって交通アクセスも便利 image by:シカマアキ

駿府の歴史は、今川期に家康期、そしてその後と大きく分けられます。

徳川家康の没後も、今も東西の大動脈である東海道、江戸幕府最後の将軍(15代目)である徳川慶喜は、大政奉還後に駿府へ移り住んで約20年を過ごしたほか、明治4年(1871年)の廃藩置県になるまで、徳川宗家16代目の徳川家達が静岡藩主・知藩事を務めました。

駿府そして静岡市が歩んできた400年あまりの歴史を、徳川家康を中心にじっくりと観て知ることができる博物館。

新しい施設ならではのデジタルを用いた展示、静岡で話題のカフェもあるなど、年代を問わずだれでも利用しやすい静岡市の新名所となりそうです。

  • 静岡市歴史博物館
  • 静岡県静岡市葵区追手町4-16
  • 054-204-1005
  • 静岡駅
  • 観覧料:基本展示 一般600円ほか(1階無料)
  • 定休日:月曜(祝日の場合は翌平日)/12月29日~1月3日 ※その他展示替えやイベントなどによる臨時休館あり
  • 9:00~18:00(展示室入場は閉館30分前まで)
  • 公式ホームページ
  • image by:シカマアキ
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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ジャーナリスト・フォトグラファー。飛行機・空港、旅行、ホテル、グルメなどをメインに、国内外で取材、撮影などを行う。雑誌やWEB向けの記事、写真や旅行などのセミナー講師も務める。元全国紙記者。大阪在住。

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