ちょっぴり怖い「通りゃんせ」はどこの話?有名童謡の舞台を探す

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2019/09/17

『通りゃんせ』(作詞・作曲不明)

 
image by:Shutterstock.com

時に「昔の方がよかった」という言葉を聞きますが、『通りゃんせ』の歌詞の意味を聞くと、いまの時代がどれだけありがたい世のなかなのか、痛感させられます。

通りゃんせの舞台は諸説ありますが、今回は埼玉県川越をご紹介します。いまでは小江戸の雰囲気を求めて、多くの人が集まっている観光地ですね。

その川越のかつての中心地、川越城が存在した城跡にある三芳野神社が舞台となっています。

image by:Syohei Arai [CC BY-SA 4.0], via Wikimedia Commons

現在、川越城の跡には野球場や公園が整備されていますが、童謡の発祥の地として石碑も建っています。川越観光の際には、ちょっと足を延ばしたい観光スポットともいえるかもしれません。

「通りゃんせ 通りゃんせ ここはどこの細道じゃ 天神様の細道じゃ(中略)この子の七つのお祝いに お札を納めに 参ります」

と歌詞が示すように、天神様を祭る三芳野神社に、親が子を連れて参拝した様子を描いた童謡です。ただ、普通のお参りではないという意見もあります。

日本の童謡研究会『誰も知らなかった本当はこわい日本の童謡』(ワニブックス)によると、貧しい農家の親が、天神様を祭る三芳野神社でわが子の命を奪い、森に埋め一人で急いで帰ってきた歌だとも考えられるのだとか。

なぜ境内で命を奪うのかといえば、子どもの魂が迷わずに天神様の下に戻れるから。

「行きはよいよい 帰りはこわい」

という歌詞は、子どもを埋めた後、振り返らずに一人で帰ってこなければいけなかったからと解釈もできるそう。振り返れば「お母さんが呼んでいる」と勘違いして、追いかけてくると当時は信じられていたみたいですね。

もっとも、こういった話は言い伝えのレベル。「こわい」を手足の筋肉が疲労するという意味で考えれば、普通に「行きはいいけれど、帰りは疲れる」とシンプルに解釈もできます。


一度、神社や石碑を訪ねて、歌詞の解釈を考えてみると面白いかもしれませんね。

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