豪華な鉄道旅。加賀の美意識が凝縮された観光列車「花嫁のれん」

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2019/10/17

豪華な車内で優雅な時間を過ごす

1号車の様子 image by:Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)

残念ながら以前紹介した石川県の観光列車「のと里山里海号」と違って、同じ能登半島の観光列車でも、車窓の景観が特に優れている路線ではありません。

始発の金沢から七尾・和倉温泉の線路は半島の内陸を走るため、車窓に美しい海が眺められるなどの楽しみが少ないのですね。ただ、それでも車内のデザインには突出した華やかさが見てとれると楽しみにしておきたいです。

1号車にある売店 image by:Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)

車内を上手に過ごすなら、飲食物の注文がおすすめ

image by:Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)

過去に筆者は何度か乗車しているため、今回は和軽食セット、スイーツセット、ほろよいセットなどの飲食物ではなく、車内販売のコーヒー(300円)を注文しました。しかし、花嫁のれんに乗る場合は、和軽食セットやほろよいセットなど飲食物の注文を事前(4日前まで)に、お願いしておいた方がいいかもしれません。

image by:Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)

先ほど述べたのと里山里海号では、洗練された車内アナウンスが、車窓の見どころを途切れなく解説してくれます。それだけ沿線には語るべきポイントがある証拠だといえるかもしれません。しかし、花嫁のれんの場合は、その手のアナウンスがありません。

羽咋駅での撮影タイム image by:Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)

途中、JR羽咋駅で停車し、ホームで記念撮影をする機会はあります。車内でもアテンダントが各乗客に声をかけ、プレートで記念撮影をしないかと誘ってくれます。日によっては2号車にあるイベントスペースで催しも行われるそう。

しかし、何もイベントが開催されない日は、金沢から七尾、または和倉温泉の約1時間30分ほどの乗車で時間がたっぷりあります。

車内でもアテンダントが撮影の補助をしてくれる image by:Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)

その意味では和軽食セット、スイーツセット、ほろよいセットを注文したり、車内販売で石川の地酒や地ビールと能登の珍味や富山湾の珍味を購入したりして、ゆっくりとくつろぎながら過ごすといいかもしれません。

image by:Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)
image by:Masayoshi Sakamoto(坂本正敬)

終着駅のひとつである七尾駅には、手ぶらで浜焼きを楽しめるフィッシャーマンズワーフがあります。終点の和倉温泉には温泉街もあります。金沢と能登、魅力の異なる2つの観光地を結ぶ観光列車で移動して、石川県を大いに満喫してくださいね。


  • image by:坂本正敬
  • ※掲載時の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

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