信じられる?地球と月を3往復分って。脅威の「旅好き」な生き物たち
広い海を泳ぐ「クロマグロ」
日本人になじみの深い、長距離を移動する生き物としては「クロマグロ(ホンマグロ)」も挙げられます。
『くらべて見る地図帳 2巻 日本と世界をくらべる地図』(学研教育出版)によると、クロマグロの産卵場が沖縄の南にあり、日本沿岸やアメリカ西海岸、ニュージーランド沖などへ移動しながら成長して、産卵場に最後は帰ってくるみたいですね。その移動サイクルは5年です。
『小学館の図鑑 NEO 魚』(小学館)によると、日本近海からカリフォルニア沖に至るまでクロマグロは広い範囲を回遊しているらしく、
<マグロ類は広く海を泳ぎ回る高度回遊性魚類>(『小学館の図鑑 NEO 魚』より引用)
にあたるとの話。
沿岸からやや沖合の表層を群れて回遊する魚なので、縄文時代から人間はこのクロマグロを狙って漁獲してきたのだとか。
しかし、日本人にとって身近なこのクロマグロも数が減っていて、人間の漁業が大きな影響を与えていると考えられています。国際自然保護連合(IUCN)では、絶命危惧2類(絶命の危険が増大している種)にも指定されるほど。
ちなみに、日本近海を回っている身近な生き物として「ウナギ」も挙げられます。グアム沖で産卵された卵がふ化すると、東南アジアや日本の沿岸に泳いできて、川をさかのぼって成熟すると一説にはいわれているみたいですね。
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