意外と愛知県に多い?日本全国の「地獄」がついた地名たちと由来
猫地獄/石川県
カニやスズメと続いて、日本には「猫地獄」もあります。どこにあるのかといえば、日本海側の石川県、能登半島の先端にある輪島市の鴨ヶ浦です。
猫地獄という地名があるのではなく、この場合は「猫地獄」と呼ばれる岩があります。
輪島港を風浪から守るように小さな半島が海に突き出していて、その半島のほぼ先端に位置する岩場に鴨ヶ浦散歩道があります。その一部の巨岩が「猫地獄」といわれているのです。
ゼンリンさんからの #教えて能登デスクさん
(ロ_ロ)ゞカシコマリマシタッ!!#輪島市 #鴨ヶ浦 にある猫地獄。
〇猫の引っ掻き傷のような岩場があるので昔は大量の猫の住処だったのでは。
〇絶壁で猫も降りるのを怖がるほどだった。
etc…..諸説あるようで妄想が膨らみますねいつかレポしますhttps://t.co/V4SAc94QGo pic.twitter.com/RigeD3iYIT
能登デスク(能登の旅案内)【公式】 (@notodesk) February 22, 2021
北陸に暮らす筆者は、輪島の知人たちに聞いてみました。もちろん皆さん知っていて、子どものころはよく遊んだとの話。こちらは、絶景の夕日スポットでもあります。日本海を間近に感じられる名所ですから、能登旅行の際には立ち寄ってみてくださいね。
ちなみに、なぜ「猫地獄」と呼ばれているのか、石川県輪島市観光課に取材した朝日新聞の記事を情報源に孫引きすると、
- ネコのひっかき傷のような跡が岩場にたくさん見られる
- 絶壁の岩場をネコも怖がる
などの由来が地元の輪島前神社に伝わっているのだとか。さらに詳しく調べたら面白そうですね。
鬼石坊主地獄/大分県
カニ・スズメ・ネコの地獄が続きました。こうした地獄スポットとしてやはり欠かせない地獄は、大分県の別府市にある数々の地獄ですよね。
日本一の源泉数を誇る別府市は扇状地の上に広がっています。その扇状地の南北両端近くには地獄と呼ばれるスポットが点在。
古くから、噴気・熱湯・熱い泥が噴き出す土地で、地元の人たちからは忌み嫌われたとの話。その結果、「地獄」と呼ばれるようになりました。別府の土地を記した『豊後風土記』(奈良時代初期に編さん)にも「地獄」についての記述があります。
とはいえ、その忌み嫌われた「地獄」もいまでは観光地化され、各地を管理する団体「別府地獄組合」も存在するそう。地獄めぐりのツアーも開催されています。
別府にある地獄中でも「別府の地獄」として国指定名勝になっている地獄は以下の通り。
- 海地獄
- 血の池地獄
- 龍巻地獄
- 白池地獄
他にも、「鬼石坊主地獄」「かまど地獄」「鬼山地獄」などが、別府地獄めぐりのルートに入っています。かまど地獄は『鬼滅の刃』が人気になって以降、聖地にもなっているのだとか。
ある意味で、最も多くの「地獄」を一度に体験できる土地が別府です。大分旅行の際には、ぜひめぐりたいですね。