正しいのは関西弁?地域によって意味が真逆になる言葉をまとめてみた

Array
2022/12/31

「橋」と「箸」

image by:Photo_Pix/Shutterstock.com

最後は、方言によるイントネーションの変化によって言葉の意味が真逆になってしまう例を紹介します。

「はし」という言葉があります。漢字変換すると「」だとか「」だとかが出てきます。いわゆる同音異義語ですね。英語では「homonym(ハーマニム)」といいます。「tail(尾っぽ)」と「tale(物語)」などが好例です(異綴同音異義語)。

<たまたま同じ音を持つ別の語>(岩波書店『広辞苑』より引用)

文字にして読む分には「箸」と「橋」は全く違いますし、文脈によっても違いは分かります。ただ、ほとんどの日本人は日本語の場合、イントネーションによって違いを理解しているのではないしょうか。

「橋」は「ha-shi」のうち後半を強く発音し、「箸」の場合は「ha-shi」のうち前半を強く発音すると思います(あくまでも関東の人は)。このイントネーションが関西だと真逆になるとご存じでしょうか。

image by:beibaoke/Shutterstock.com

「橋」は「ha-shi」のうち前半を関西では強く発音し、「箸」の場合は「ha-shi」のうち後半を強く関西では発音します。関東の「橋」は関西の「箸」で、関東の「箸」は関西の「橋」なのですね。

ちなみに、食卓でのマナー違反のひとつに「渡し箸」があります。橋のように箸をお茶わんに渡す行為ですが、見方によっては意外に遠からずな言葉の組み合わせとも解釈できるかもしれませんね。

このように言葉の意味が地域によって真逆に使われているケースはいくつかあります。旅行に出掛ける際には、現地の人が話す言葉にしっかり耳を傾け、自分たちの言葉とは違う点に注目すると、旅の楽しみがひとつ増えるかもしれませんよ。

いま読まれてます

翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

 全国 「すごい」を意味する方言が、全国47都道府県で全部違っててすごい ★ 7446
 青森 「ねぶた」をトコトン体験。迫力ありすぎの客室「青森ねぶたの間」誕生 ★ 67
 千葉 「パンザマストが鳴ったら家に帰ろう」千葉県柏市以外で伝わらない新方言 ★ 1265
 国内 「好き」を意味する方言が、全国47都道府県で全部違ってて全部好き ★ 1885
 国内 「愛してる」を意味する方言が、日本全国で意外と違ってて全部エモい【一覧付き】 ★ 278
エアトリ 100%、ピュアです。初体験が詰まった「ニュージーランド旅」が最高な理由
正しいのは関西弁?地域によって意味が真逆になる言葉をまとめてみた
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
TRiP EDiTORの最新情報をお届け
TRiPEDiTORオフィシャルメルマガ登録
TRiP EDiTORの最新記事が水・土で届きます