最近SNSで何かと話題…「牛乳を注ぐ女」を所蔵するアムステルダム国立美術館の歩き方
4.巨匠たちの自画像
当館にはレンブラントやゴッホの自画像も収蔵されています。有名作品の観賞とともに自画像に対峙すると「こういう人が描いたんだ」「どんな性格や人物像だったんだろう」といった、描いた本人のイメージが広がり、より美術鑑賞が楽しくなります。
ちなみにゴッホ作品については、肖像画と同じ部屋に風景画がいくつか展示されています。もっと見たい方は、すぐ近くのゴッホ美術館で観賞できます。
5.スケーターのいる冬景色
風車や農場など、オランダらしい風景画は多くありますが、こちらは冬の様子をとらえたもの。近年は気候変動で運河が全面凍る日は少なくなりましたが、かつては冬に天然のスケート場があちこちにでき、人々の移動手段もスケートになるほどでした。
この絵画には200人近い人物が描かれているそうで、よく見るとさまざまな状況をとらえています。滑って転びそうになっている人や、縦一列に並んで滑っている貴族らしい人たちなど、思わずくすっとするようなシーンも。ポストカードなどにもよく使われている作品です。
6.ドールハウス
館内には鎧や剣などの武具、陶磁器、鍵など人々の生活に根ざしたものも多く展示されています。中でもこちらのドールハウスはとても大きく見ごたえも十分。
細かいつくりはもちろんのこと、かつてのオランダの生活様式が垣間見えて楽しいです。主の部屋、子ども部屋、メイドさんの部屋など、いろいろ探してみてくださいね。
また当時はアジアの美術作品が流行っていたこともあり、ドールハウス内にも日本や中国を思わせる装飾が見つけられますよ。
7.カイパース図書館
美術作品ではありませんが、ぜひ見てほしいスポット。オランダ最古かつ最大の美術関連の研究図書室です。その美しさと人類の英知が整然と詰まった様は、ため息が出るほど。実際に図書室を利用している方もいるので、見学はお静かに。
有名作品が集まる「名誉の間」を目指そう
1~3の作品は特に人気がありますが、実はこれらは1カ所に集まっているんです。「名誉の間」と呼ばれる、館内でも最も広く豪華な展示室。ここには他にも当館を代表する作品がまとめられています。時間が限られている時にも、まずはここを目指しましょう!
写真は名誉の間の入り口から奥を見たところ。両側には「牛乳を注ぐ女」などが並び、一番奥に「夜警」があります。
名誉の間に入る前のホールもとても素敵!こちらはさまざまな職業の人々をモチーフにしたステンドグラス。手に持っている道具などから、何の職人さんか想像してみるのも楽しいですよ!床には12星座のモザイクが埋め込まれていたり、この空間だけでもあれこれ楽しめます。
名誉の間は2階(日本式でいうところの3階)にあります。入場口でチケットを提示後、右側のルートに沿って階段ホールへ進み、階段かエレベーターで上がりましょう。
無料音声ガイドつき!公式アプリが日本語対応で便利
さて、それ以外の作品も順路に沿って各展示室を回っていけば見れますが、とにかく広い!そこで役立つのが公式アプリです。
ありがたいことに、この公式アプリは日本語にも対応しているんです。アプリをダウンロードし、言語を日本語にすればOK。館内は無料Wi-Fiがあるので使用中も安心です。
アプリにはおすすめのモデルルートがいくつか用意されています。また事前に見たい作品をチェックして、自分だけのオリジナルルートを作ることもできるんです。お目当ての作品がある方はぜひ活用してみてください。探し回らずに効率よく観賞ができますよ。マップも見やすく工夫され、現在地が水色、目的地がピンク、そしてルートが赤い矢印で示されています。
さらにすごいのが、各作品の音声解説も聞けること!もちろん日本語で聞くことができちゃいます。ぜひイヤホンをお持ちくださいね。解説を聞くと、更に深く作品を楽しむことができます。