京都府立図書館〜そこはレトロな明治モダン建築の世界〜

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2019/07/04

京都府立図書館の歴史について

三条高倉に前身となる「集書院」開設

岡崎の地に移転開館して110周年の京都府立図書館。ここからは、その歴史を少し紐解いてみたいと思います。日本の公立図書館の黎明期といえる明治6(1873)年、三条高倉に、京都府立図書館の前身となる「集書院」が設立されました。

洋風2階建ての木造建築。日本の公立図書館第一号の誕生です。

京都御苑内に開設していたことも

その後、1898(明治31)年には、京都御苑内の博覧会協会東館を借り受けて開設。当時の閲覧料は1回2銭。小学校教員は教育図書を無料閲覧できたそう。

文化ゾーン・岡崎のランドマーク的存在に

明治42(1909)年、岡崎に移転し、平安神宮の火除け地だった場所に「京都府立京都図書館」として開館。

岡崎エリアは、明治の中頃から、琵琶湖疏水を活用した水力発電による電力の供給など近代化の中心となり、明治28(1895)年には内国勧業博覧会と、平安遷都1100年紀念祭が同時開催され、博覧会会場には、紀念祭の象徴として平安神宮が創建されました。

この博覧会跡地に岡崎公園が開設され、そのランドマーク的存在の一つとして1903(明治36)年に京都市動物園が開園され、続いてこの地に移転開設されたのが府立図書館というわけです。

岡崎エリアには、その後も、1922(大正11)年に遊園地「京都パラダイス」、1933(昭和8)年に京都市美術館の前身「大礼記念京都美術館」、1937(昭和12)年にみやこめっせの前身「京都市立勧業館」なども誕生し、文化ゾーンとして定着していきます。

そして様々な施設の変転を経て、現在に至っているわけですが、振り返ってみると、府立図書館は、この岡崎の地で、平安神宮と京都市動物園に次いで古い施設なんですね~。移転開館110の大いなる歴史を感じますね。

最後に、館内見学&図書館利用について

外観撮影&入館は自由

外観の撮影はもちろん、閲覧室の入館も自由です。館内の撮影は取材などを除き原則として禁止されています


冒頭にも書きましたが、図書館の利用は、京都府民はもちろんのこと、京都府内に通勤、通学している方、さらに大阪など隣接する府県に住んでいる方も図書館カードを作ることができます。

また、毎月、バックヤード見学会を実施。収蔵能力40万冊の自動化書庫などを見ることができるそうですよ(詳細はHP参照)。

敷地内にはレアな銅像も

二宮尊徳像といえば薪を背負って読書をしている姿がポピュラーなので、これは希少です。戦時中当時の「金属類回収令」をも免れ、阪神淡路大震災での被害もなかったとか。二宮尊徳先生の人生そのもの。逞しいですね!?

近代レトロな図書館建築。細部の装飾から、ファサード、赤い大鳥居とのコラボなど、様々な距離、アングルから武田五一氏の建築美を楽しんでみてはいかがでしょう?

  • 京都府立図書館
  • 京都府京都市左京区岡崎成勝寺町
  • 075-762-4655
  • 休館日:月曜日(祝日及び振替休日は開館、翌日が休館)/毎月第4木曜日(祝日は開館)/年末年始(12月28日~1月4日)
  • 火~金 9:30~19:00/土・日・祝 9:30~17:00
  • 公式サイト

 

  • source:KYOTO SIDE
  • ※掲載時点の情報です。内容は変更になる可能性があります。
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