マジでヤバい!?海外で日本人が言いそうな「NGワード」
ラピュタ/スペイン語
次も同じスペイン語です。要注意の言葉とは「ラピュタ」。
「ラピュタ」といわれたら、ほとんどの日本人が宮崎駿監督の映画『天空の城ラピュタ』を思い浮かべるのではないでしょうか。
この「ラピュタ」は、もともと1726(享保11)年に出版されたジョナサン・スウィフトの『ガリバー旅行記』に出てくる、空飛ぶ島「Laputa」から来ています。
直径が7kmがあり、島のど真ん中には大きな洞くつがあって、雨水がそこに集まるようになっています。そのため空を飛ぶ島でありながら、住人は水を確保できるのですね。
その架空の島から『天空の城ラピュタ』は命名されているため、脚本や監督を務めた宮崎駿さんからすれば想像もしなかった話かもしれません。しかし、現実に「Laputa」という言葉は、スペイン語で独特の意味を持ちます。
英語の定冠詞「the」はスペイン語で「la」です。
「puta」は『西和中辞典[第2版]』(小学館)によると、女性名詞で(軽蔑の意を込めた)「売春婦」「売春宿」「無秩序な場所」「誰とでも寝る女」「性悪女」といった意味があると分かります。
しかも、女性名詞の単数形に付く定冠詞「la」が付いているのですから、「あの、例の、有名な、誰もが思い浮かべる売春婦」といった雰囲気になってしまいます。
ちなみに、こうした背景もあって『天空の城ラピュタ』の海外版は、タイトルが微妙に工夫されているのだとか。
以下は英語版Wikipediaの情報源でそれぞれの情報に出典を探しきれなかったので、話半分に読んでもらいたいですが、2003(平成15)年にアメリカ、イギリス、メキシコ、スペインで公開されたときには、『Castle in the Sky』というタイトルで公開されました。
そしてスペイン語圏では『El castillo en el cielo』と公開されたそう。要するに「天空の城」だけで「ラピュタ」の言葉がカットされているのですね。
さらに同じ年、スペインで吹き替え版が公開されたときには、お城の名前が「Lapuntu」に変更されているといいます。
ちなみにスペイン語を話すスペイン系のカナダ人男性にこの点を聞いてみると、「”La puta en el cielo” would be amazing.(『天空の売春婦』なんて最高だよね)」というジョークが返ってきました。