日本は海外から「理想の国」といわれる反面…ゴミから考える異文化比較

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2023/03/22

普段、何気なく捨てている「ゴミ」。海外旅行をすると、路上のゴミが目立ったり、ゴミ箱が日本と違っていたり。

異文化のなかで、ゴミに関心が向かう瞬間も増えると思います。このゴミ処理の方法は各国でかなり違っていて、日本の常識が、世界の常識とはかなり異なるケースも少なくありません。

そこで今回は、世界のゴミ処理に関するカルチャーショックを紹介します。

※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウイルスの海外渡航・入国情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。

日本はゴミの「焼却大国」

image by:MAHATHIR MOHD YASIN/Shutterstock.com

まずは、身近な日本人のゴミ処理に関する現状を整理しておきましょう。そもそもに対するスタンスとして、

  • ゴミを出さない
  • リユースする
  • リサイクルする
  • エネルギー回収する
  • 廃棄する

といったヒエラルキーがあるそうで、日本は意外にも「ゴミを出さない」という部分で、それなりにうまくやっている様子。

ゴミのなかでも、パッケージ用プラスチックゴミに関していえば、ひとり当たりの排出量がアメリカに次いで世界で2番目に多いというデータが、国連環境計画の報告書「Single-use Plastics: A roadmap for Sustainability」で明らかにされました。

確かに、包装用のプラスチックゴミを多く出している自覚が筆者にもあります。しかし、ゴミには「紙ゴミ」「家庭ゴミ」「金属類」「ゴム・革・繊維類」など、種類がいろいろあります。

部分的に問題はあっても、OECD(経済協力開発機構)の統計調査でG7の国々と比較しても、G20の国々と比較しても、人口当たりのゴミの排出量自体は日本が少ない状況にあると分かります。

image by:cowardlion/Shutterstock.com

人口当たりの排出量が多い国は、G7やG20で比較すると、だんとつの1位にアメリカが位置しています。


OECD(経済協力開発機構)に加盟する38の加盟国で比較すると、最新の調査ではデンマークの多さも目立ちます。

とはいえ、少なければいいという単純な問題ではない様子。ゴミの処理方法についてまだまだ日本は課題があるからですね。

例えば、上述のデンマークの場合、ゴミの量は多いものの、そのほとんどがリサイクルされたり、発電などエネルギー回収を目的として燃やされたりしています。

日本の場合は、OECD(経済協力開発機構)加盟国で、最も焼却に依存している現状があります。

image by:KenSoftTH/Shutterstock.com

焼却システムを持たない国には、日本の焼却システムが「理想」だと考えられるケースもあるみたいですが、ゴミの減量を最大の目的として日本の場合は燃やしているので、エネルギーが有効に活用されておらず、ゴミがゴミのまま終わっています。

また、リサイクルや生ゴミの堆肥(たいひ)化も遅れています。デンマークに限らず、スウェーデン、ノルウェー、フィンランドなど他の北欧諸国もリサイクルや生ゴミの堆肥化が進んでいます。

これらの北欧諸国は「The Sustainable Development Report(持続可能な開発レポート)」の最新調査でも世界トップに位置するくらい、持続可能な社会づくりに成功している国々。見習う部分は多いかもしれません。

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