どうして日本だけイチゴなの?「Xmasケーキ」の定番が国によってこんなに違う
日本における「クリスマスケーキ」の始まりは、1910(明治43)年、横浜の元町で創業した洋菓子店「不二家」がクリスマスに向けて販売したケーキがきっかけです。
日本の歴史はそうとして、クリスマスケーキはそもそも世界のどこで生まれて広まったのでしょうか。今回は、国内外の資料をもとに、各国のクリスマスケーキの違いや歴史をまとめたいと思います。
日本の定番「クリスマスケーキ」は海外と全然違う?
日本のクリスマスケーキのイメージといえば、生クリームに覆われたスポンジケーキにフルーツ(イチゴ)をトッピングし、サンタやツリーなどのクリスマスらしいデコレーションを施したケーキというイメージがあります。
まさに、不二家のショーケースに並ぶようなケーキのイメージですね。
しかし、このクリスマスケーキのイメージが世界共通ではないとご存じでしょうか。
フランスの場合、「ブッシュ・ド・ノエル」がクリスマスケーキとして筆頭に挙げられ、ドイツの場合は「シュトーレン」、イタリアの場合は「パネトーネ」が代表例となります。
クリスマスケーキ発祥の地とされるイギリスでも、現在クリスマスに楽しまれる食べ物は「クリスマスプディング(プラム・プディング)」が一般的とされています。
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ブッシュドノエル/フランス
たとえば、フランスの「ブッシュ・ド・ノエル」とは、ブッシュ=まき、ノエル=クリスマスを意味するだけあって、ロールケーキをまきに見立て、チョコレートなどの茶色いクリームを、樹皮をイメージして塗った食べ物になります。
シュトーレン/ドイツ
ドイツの「シュトーレン」とは、ドライフルーツやナッツなどを入れた細長い棒状の生地を焼いた上で、溶かしバターを表面に塗って砂糖をまぶした食べ物です。
パネトーネ/イタリア
イタリアの「パネトーネ」とは、ドライフルーツを入れた生地をドーム型に焼いた食べ物です。
クリスマスプディング(プラム・プディング)/イギリス
イギリスの「クリスマスプディング(プラム・プディング)」は、ドライフルーツをブランデーやラム酒に漬け込み、生地に混ぜ、一晩寝かせた上で蒸したお菓子です。
世界のクリスマススイーツを見比べると、日本の「クリスマスケーキ」がむしろ、際立って独特なのかもしれませんね。