日本語の「ことわざ」や「オノマトペ」etc、海外ではなんて言う?
「狐の嫁入り」は世界で何という?
最初にご紹介した通り、晴れているのに雨が降る天気雨のことを、日本では「狐の嫁入り」といいますよね。しかし、これは日本独特の表現方法で、世界ではさまざまな言い回しがあります。
この天気雨、アメリカなどの英語圏では一般的に「サンシャワー(sun shower)」というそう。ただし、国や地域によってその呼び方や言い回しは異なります。
悪魔が妻を叩いている/アメリカ
アメリカの南部では、神さまが美しい日を作ったことに対して怒った悪魔が妻を杖で殴っているときに、天気雨が降ると考えられているそうです。一説によると、このときに降る雨は叩かれた妻の涙なのだとか…。
ほかにもテネシー州では「悪魔は妻にキスをしている」と言い伝えられているそうです。
キツネの結婚式/スリランカ
スリランカの「キツネの結婚式」は、日本の言い回しと近いですよね。
ゴリラの結婚式/ギリシャ
日本の「狐の嫁入り」に関しては、晴れているのに雨が降る、いわゆる怪奇現象として扱われていました。
そこから「キツネに化かされている」という意味合いで、こう呼ばれ始めたとされていますが、「ゴリラの結婚式」とはちょっぴり不思議な言い回しですよね。
お化け雨/ハワイ(アメリカ)
ハワイでは天気雨のことを「お化け雨」というそう。たしかに上述したとおり、昔の人が天気雨のことを怪奇現象的な捉え方をしていたとすると、この呼び方は「狐の嫁入り」と近しいところがあるのかもしれません。
ジャッカル(またはキツネ)の結婚式/インド
ただし、インドに関しては言語によってさまざまな呼び方があります。ヒンディー語では「幽霊結婚式」、コンカニ語では「サルの結婚式」、タミル語では「キツネとカラスが結婚している」など、言語によっていろんな言い回しがあるみたいですね。
ほかにもプエルトリコでは「天使の結婚式」、フランスでは「オオカミの結婚式」、イギリスでは「サルの誕生日」、韓国では「キツネの雨」というのだとか。
このように「狐の嫁入り」は世界によって、多様なフレーズで親しまれています。多くの国では、予期せぬ出来事のたとえとして、動物の結婚式やお化け雨などと表現しているのかもしれませんね。