日本語の「ことわざ」や「オノマトペ」etc、海外ではなんて言う?

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2020/07/22

「旅は道連れ」を世界では何ていう?

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続いての旅に関することわざは、「旅は道連れ」です。正確には「旅は道連れ、世は情け」。旅では道連れ同士が助け合うべきという意味で、道連れがいると楽しく過ごせるといった意味でも使われています。

こちらも、さまざまな言い回しがあることがわかりました。

楽しい道連れは馬車と同じ/イギリス、フランス、イタリア

陽気な道連れは旅の音楽/イギリス

良い道連れは一番の近道/イギリス

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連れが良ければバグダッドもすぐそこだ/トルコ

おしゃべりは道を短くする/ロシア、オランダ

まず道連れを探し、次に道を探せ/アフガニスタン

旅に出る前に道連れを探せ/ウイグル族

西へ行く人がいたら一緒に行こう。ふたり妻を持つ人がいたら一緒に語り合おう/オルドス

餃子にははしが要り、旅には道連れが要る/中国

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このように世界にはいろんな言い回しが存在しています。

個人的に気に入った表現は、中国とアフガニスタン。「まず道連れを探し、次に道を探せ」などは、とてもいいですよね。ちなみに一覧のオルドスとは、

<中国内モンゴル自治区の一部>(岩波書店『広辞苑』より引用)

とあります。世界地図で調べると、中国大陸の内部で黄河が大きく湾曲している部分の内側にあると分かります。北京から見ると西に600kmほど行った高原地帯にあるまち。

オルドス人はもともと遊牧民であったものの、定住化プロジェクトで暮らしの変化を求められていると聞きます。

対外的には近代化に成功した都市として発表されていますが、一方で遊牧民の暮らしは失われてしまった様子。それでも遊牧民時代を連想させる旅のことわざには、独特の説得力が感じられますよね。

今回は、日本では当たり前のように広く知られているけど、世界では全く異なる一般常識などについてご紹介してきました。

2020年7月現在、新型コロナウイルス感染症の影響で気軽に世界へ出かけることが難しい状況が続いていますが、海外旅行できない状況だからこそ、世界の知られざるカルチャーに触れて知見を深めていきたいですね。


そして「座右の銘」のように、何かお気に入りの言葉があれば、その言葉を世界ではどのように表現するのか、調べてみると世界観が広がるかもしれませんよ。

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翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

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