日中韓で意外と違う!?カルチャーショックを受けた各国の「当たり前」

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2022/02/02

現代でも結婚式はとてもシンプル

image by:Nattaya Sonsong/Shutterstock.com

家庭儀礼準則が1999(平成11)年に廃止されると、派手な結婚が一転して芸能人などの間で流行し、マスメディアで取り上げられ、普通の人たちも憧れを抱いたようです。

しかし現実には、晩婚化・非婚化が進む韓国です。原因のひとつに高い結婚費用があると考える政府からは「スモールウェディング」がいまでも訴えられているのだとか。

かつて存在した家庭儀礼準則の影響の名残は、例えば現在の参列者のカジュアルな服装にも見られるはずです。

チョゴリなどの伝統衣装は新郎新婦の母親が着るだけで、日本のように新婦の友人が着物を着て結婚・披露宴に参列する文化は現在ありません。

ご祝儀は5,000円ほど

image by:Yeongsik Im/Shutterstock.com

結婚式・披露宴そのものも通常はシンプルで、式の後に食事して1時間ちょっとで終わりです。

5万ウォン(5,000円ほど)が相場とされるご祝儀を渡すと、ビュッフェスタイルの食事券を参列者は受け取ります。

他の結婚式に参加した見知らぬ参列者に混ざって、新郎新婦も参加しない大食堂で、式後の参列者は食事をとるのだとか。さらに自分のタイミングで最後は帰ります。ちょっと驚きですよね。

紆余曲折の時代背景もあってブライダル業界にも健全な競争が生まれませんでした。サービスの選択肢が限られた状態をいまも脱しきれていないと専門家は指摘します。

一般的な韓国人の結婚式に参列した経験のある日本人を探して話を聞くと、その簡素さに面食らったとの言葉がありました。


友人・知人・関係者に対して新郎新婦は招待状を出すものの、受け取った側は出欠の返事を出す必要もないそうです。招待を受けずに参列する人もいるくらいだとか。

直接面識のない遠い親せきなども出席するハードルの低さもあって、結婚式では私語が多いとの情報提供もありました。

日本の結婚式・披露宴のように、もう少し凝ったスタイルを求める若者も韓国に増えているともいわれています。そのニーズの裏側には、結婚式のやり方に韓国政府が介入した歴史があったのですね。

このように日本から近い中国・韓国・台湾ですが、それぞれ結婚式のスタイルに大きな違いがあることがわかります。日本と比べてみると、比較的シンプルでカジュアルな式であることも珍しくない様子。

今後、海外の結婚式に参列する機会があれば、ぜひ日本との違いを探してみてはいかがでしょうか。

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翻訳家・ライター・編集者。成城大学文芸学部芸術学科卒。富山在住。主な訳書『クールジャパン一般常識』、新著(共著)『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日』。北陸のWebメディア『HOKUROKU』創刊編集長。WebsiteTwitter 

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